普通のセックスの誤解

現在のセックスの形というのは前戯（ペッティング）から始まり、その後
フェラチオ、クンニリングスといった口唇愛撫に移り、双方が高まったら
性器同士の結合（いわゆるセックス＝本番行為）へと進んで、射精後には
後戯というのが定番パターンのようですが、一昔前には口を使った愛撫は
あくまでも特殊な例であったわけです。

アンケート調査の結果によると、30歳以上で、常にフェラチオをする人の
割合は23％となっていて約四人に一人です。
それが20歳未満になると必ずフェラチオをしている（一つのパターン化）
と答えた人は65％を超えていて、五人のうち三人はセックスをする時には
フェラチオをするのが当然と考えているという事になります。

これは二世代程度前までの人が、セックスを覚えた過程とは違って、より
即物的にマニュアルとなりえる動画媒体（早い話がアダルトビデオ）で、
セックスの手順を覚えているという関係があると思われます。

それでごく自然にフェラチオもセックスの過程の一つと考えるようになり
口になら精液を出してもいいけど、セックスでは中には出させないから、
妊娠したり、病気になったりという心配はない、というような発言をする
人が増えているのかも知れないですね。

ちなみに、現在ＳＴＤ（性行為感染症）の中で、感染者が多いのは、淋病
クラミジア、性器ヘルペスなどで、これらの病気は性器の結合はもちろん
口での愛撫でも感染する病気ばかりですから、セックスで感染というより
もっと気軽なフェラチオやクンニリングスで感染したと考える方が自然に
思えてなりません。

粘膜のある部分（性器、肛門、口唇）は当然、感染源になりえますから、
いくらきれいに洗おうが、徹底的に歯を磨こうが感染予防にはなりにくい
ということを、もっと真剣に考えないと性器からの口唇感染～唇の周辺に
治りにくい、できものが出現～キスでの感染で爆発的に感染者増大という
危機も想定できますから、笑い話でもない状況なんですよね。

フェラチオもクンニリングスも、相手を本当に好きでないと簡単に出来る
というものではないので、愛している、愛されているという証明的な意味
もあるのかも知れませんが、不特定多数の恋人がいるような人とセックス
を伴なう関係になった際には、コンドームを使用するというのは、大切な
マナーではないかと私は思います。

性行為の流れの中に口唇愛撫は含まれていないというのが自然な姿であり
フェラチオをしてくれないというのは愛していない証拠だとか、同じ様に
ヘタなのは心を込めてペニスを愛さないからだ、なんてのは恋愛感情では
なく、単純にフェラチオは当然の行為、当然の行為なんだから気持ち良く
出来るのは当たり前という誤解があるから、女性に対する感謝の気持ちを
伝えることもなく、女性が傷つくような事を平気でいえるんでしょうね。

とにかく、シャワーも浴びていないような、はっきり言っちゃうと、臭い
ペニスを舐めてくれるような女性を大切に出来ないような感覚を持つ事が
すでにセックスを誤解していると思うわけです。

こういう部分にＡＶの功罪の「罪」の方があるんでしょうね。

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