精子に関する考察 -2

元々の話は、新しい精子と古い精子の話でしたよね？
ということで、本来の議題に戻ります。

精子を溜めた場合と毎日のように放出する場合の違いですよね。

体内（精嚢や子宮内、卵管の中）にいる状態での精子の寿命は、最長で、
一週間程度とされていますから、一日辺り8,000万の精子が休むことなく
作られていたら、一週間禁欲したら5億6,000万の精子が精液の中に充満、
という状態になるはずなんですが、実際には一週間持たずに死んでしまう
精子もいますし、精嚢の中で栄養分として吸収されてしまうのもいるので
実際に射精されるのは最大でも2-3億前後で毎日射精している場合の数倍
程度という感じなんですよね。

確かに精液自体は禁欲するとドロドロしますが、これは精子の濃度による
というよりは、精液の主成分である前立腺液の濃度が濃くなっているだけ
のことなんだということのようです。

ですから、アダルトビデオや官能小説で、一週間溜めた濃いザーメンを、
たっぷりと注ぎ込んでやるから妊娠しろ～なんて台詞がありますが、濃さ
自体にはあまり意味が無いというか、逆に疲れた精子が多いので、鮮度の
良い元気な精子だけを注入できる、毎日のように射精している人の方が、
妊娠させる能力は高いように思います。

セックスの前日に、オナニーで射精しておけば薄くなるから生で中出しを
しても妊娠の可能性が低くなるというような人とか、一度目の射精では、
コンドームを使うけれど、二回目以降は薄くてサラサラの精液だから妊娠
の心配は少なくなるという人もいますが、あれは眉唾モノです。



新鮮でピチピチと元気の良い精子10匹と、疲れてヨレヨレの精子100匹で、
ハードな障害物競走をした場合、誰が勝つか！ご想像の通りです。

膣内に射精された後は、精液の濃度に関係ありませんし、あのドロドロと
した粘り気は、一時間もするとサラサラになってしまいます。

精液は射精直後には膣内の粘膜に張り付いて、膣外に精子が流れ出ること
がないようにガードする役割をしていていますが、いつまでも膣内に滞留
すると、今度は異物になって膣内の清浄を保つのに邪魔になりますから、
潔く流れ出す必要があるわけです。



そんなわけで、セックスをした翌朝に精液が流れ出てくる、ということが
あるわけですよね。（ＡＶの中出しはすぐに精液が出てきますから、逆の
見方をすれば精液が偽物である証拠なわけです。）

というようなことで、精液の濃度に焦点を当てた精液のお話でした。

タグ：精液 中出し 精子 妊娠 粘度