船旅で恋が芽生えるかも

以前、香港から東京まで研修旅行で「ふじ丸」に乗りました。
総トン数23,235トン、全長167メートルで、海外のどこにでも行ける船級
国際遠洋というカテゴリーに属する外航クルーズ客船です。

船内で研修があるとはいえ、一日の内の半日（四時間位）がセミナーで、
残りの時間は自由時間ですから、昼間は洗濯をしたり、のどかに海を見て
過ごしたりして、夜になると甲板上で満点の星空の下で、プラネタリウム
ではない本物の星を見ながら、それぞれの星の物語を聞いて…と、優雅な
休日？という感覚の三泊四日でした。

元々、星空も海も好きという私ですが、星の説明は女性が大半でちょっと
気恥ずかしかったのでパスをして真っ暗な海を見ていました。
船のすぐ真下しか見えませんでしたが、なかなか良い感じなのです

星空の話を聞きに行っていた同じ船室の人（ＪＲの人）の話しによると、
甲板上に集まった人たちは、始めはみんな座って星を見ていたようですが
次第に甲板上に寝そべり始め、お話が佳境になる頃には全員が寝そべって
それぞれに隣の人（何度も言いますが、女性が大半です。）と手を繋いで
ロマンティックな雰囲気になっていたそうです。

そのまま、手に手を取って星を見続けていたカップルもいたようですが、
私と同室の人はさすがに照れくさくなって部屋に戻ってきたと言いました
が、そのまま居たら絶対に恋に落ちてしまうような雰囲気だったと言って
いたぐらいなので、独身者同士なら流行りの婚活にもなりそうです。

翌日、洗濯をしてデッキにもたれて海を見ていたら、全然知らない女性に
声をかけられて、昨日の夜も海を見ていましたねと言われました。

表面は平静を装っていますが、胸の中では「おいおい、ホントかよ～」と
いう声が聞こえてくる位、きれいな女性でした。

結局、その女性とは相手から聞かれるまま、海や地球環境について、また
イルカやクジラの話もして、なかなか有意義なひと時を過ごしました。

その後、携帯電話の番号やメールアドレスなども聞かれましたが、当時は
今よりはもう少しシャイだったので、教えないまま終わってしまったのが
いまだに大きな反省点になっています。

たまたまイルカやクジラなどの海洋哺乳類や地球環境の話題で話が合った
ということもあるのでしょうが、太平洋上をクルーズする船の中で一緒と
いうのは、ある意味無人島に取り残された限定的な世界のようなもので、
女性からでも声がかけ易くなる一つの大きな理由だと思います。

多分、一泊二日であっても、甲板に出てデッキにもたれて、ただ海を見て
佇んでいる…なんてことをしていると、同乗者と話をする機会にも恵まれ
恋に発展する確率は高いと思います。

一泊二日や二泊三日程度のクルーズは意外に多いですから、婚活中の方は
そういう船旅に参加して、恋人候補を探してみてはどうでしょうか？

但し、船の上では雰囲気に酔っています（船酔いも？）が船から降りると
現実世界に戻りますので、大切なお約束事は絶対に船上で決めた方が良い
と思いますよ、と船旅経験者からのアドバイスです。

夢の豪華客船クルーズの旅-大衆レジャーとなった世界の船旅- 舟橋 栄二 by G-Tools