それはともかくとして。
計算通りというか、本当に女の子に抱きつかれて嬉しかった映画が中学生
の頃に一本ありました。
キャリーという題名で、今のスプラッターホラーの先駆けのような映画と
言えばいいのか、とにかく血まみれシーンが多かった事を覚えています。
演出をしたのが確か、ブライアン・デ・パルマ監督だったと思いますが、
この人のお父さんは外科医で、子どもの頃の実体験の中にある「血」の
イメージを映像化するというのが得意と言うか、特技と言うかとにかく
そういう監督なんで、この人が撮った映画は血が噴き出すシーンが多い
ということで有名ですよね。
ハイスクールでクラスの同級生に虐められていたキャリーが、初潮を迎え
生理の知識のなかった彼女に同級生たちがナプキンやタンポンをぶつけて
虐めるシーンは壮絶でございました。
ここで彼女の魔性の力=サイコキネシス(念力)が目覚めるわけですが、
本当に陰湿で強烈な虐めのシーンに、女子って残酷なのね…そんなことを
思ってしまった多感な思春期。
そんなことは聞いてない?そうですね。(^^ゞ
母親に性器から出血した事を告げると、母親がまた娘を虐めるわけです。
子どものままでいればいいのに、女になんかなりやがって!みたいな…。
そんなこんなで、学園祭で同級生たちの陰謀によって学園祭の女王として
ステージに立ったキャリーにバケツ一杯の豚の血が浴びせかけられます。
血まみれになったキャリー。
いよいよ彼女の念力は極限の力を発揮して同級生たちを皆殺しにします。
自宅に逃げ帰った彼女を待っていたものは母親の愛ではなく、鋭い刃。
ラストシーンで、母親に殺されたキャリーの墓参りをする唯一の友達。
白い十字架の前に花を手向けたその瞬間、お墓の中から手が突き出して
彼女の腕を掴みます。コッワー!!
本当にビックリして死ぬかと思うぐらい怖かったです。(ーー;)
その時、一緒に映画を観に行った女の子に抱きつかれましたが、その場は
嬉しいよりも自分自身も心臓バクバクで、怖かったんですよねェ。
後で、ゆっくりと思い出して小さな幸せを感じましたが女の子の柔らかさ
なんて全く覚えていなくて、思ったほど幸せではありませんでした。
女の子が、女になる、その時の心の動き、性器から出血する事による不安
大人になる喜び、体が成長して未知なる世界へと飛び出す期待などを凝縮
したのがキャリーのテーマだと後で知りまして、そうかぁ、女の子に生理
が始まる時の心の葛藤を疑似体験する映画だったのね、と思いましたが、
とにかく怖い映画ではありました。
DVDも出ていますので、宜しかったら見てみて下さい。
ネタバレしちゃったから私が感じたほどには、怖いという感覚はないかも
知れませんけどね。