女性器での性的快感を出産・性交で率直に表現したことに驚愕の声!河瀬直美監督『玄牝-げんぴん-』 - シネマトゥデイ
過去に「殯の森」(もがりのもり)で、カンヌ映画祭・グランプリを受賞
している河瀬直美監督が、愛知県岡崎市で昔ながらの出産を実践している
産婦人科医を一年間撮り続けたドキュメンタリーです。
サンセバスチャン国際映画祭(スペイン)で公式上映をされたこの映画は
特に出産を経験する可能性、または経験している女性の記者からの関心が
高く、自然分娩(出産前に薪割りをしたり、雑巾がけをするという昭和の
中期頃までの心身ともに鍛えながらのお産)の話に質問が集中したという
ことで女性に是非、観ていただきたい映画だと思います。
映画の中では、女性は膣で大切な人を受け止めてセックスの究極は一体感
にあるとか、出産でも子どもが膣を通過することで一体感を得られるなど
女性器の本来の役割についての助産師さんの見解も語られているようで、
男性には想像もつかない感覚であり、体験することは絶対に出来ない感覚
について語られているという点については、女性の意見を聞いてみたいと
個人的に思いました。
河瀬監督自身も女性としての立場から、膣で大切な人を受け止めることを
喜びと思うのは真実だと思うとコメントしていることから、以前に一緒に
イクことが出来ないと悩んでいた女性の感覚は、もしかしたら性的な絶頂
という意味ではなく、精神的な一体感が足りないという意味合いのことを
一緒にイケない悩みというように表現していたのかなと思いました。
セックスで感じる女性器の性的快感が、出産と同じ視点で語られていると
いうことに女性監督の視点を感じますし、ただ性器を擦りあっているだけ
のセックスでは得られない快感が存在することも示唆されていて興味深い
映画だと思っています。
ただ、唯一の欠点はテーマが自然分娩ということで、男一人で見に行くと
いうのは周囲の目などを考えたら難しいだろうなということですね。
DVDが出るまで待つしかないかな。